議会
<議案議決その②>自由が丘の土地
もったいないけど、遺贈を放棄せざるを得なかった理由。
昨日閉会した議会、特筆すべき議案についての<その②>として、自由が丘三丁目の土地について。地元では、白日荘と呼ばれ、目黒区の中でも自然のある一角として区民の癒しとなっていた場所です。 その広さ、3,600㎡。
その土地と土地の中にある建物全てを所有する方が、都または区に遺贈(寄付することを遺言)を希望されていました。
そして、その方がお亡くなりになり、都への遺贈が打診→放棄され、この度目黒区に遺贈の打診がありました。今回、区が遺贈を放棄するとのことで、議会で議決した結果、私も含め賛成多数で遺贈の放棄が決まりました。(都が放棄した理由は、都立公園には小さすぎるのと、その他は区と同様だと思います。続きをお読みください。)
広さ、場所、そしてそこにある自然を活かして公園にしたい!と地元の方も思ったことと思います。私もそう思います。
しかし、条件が厳しすぎる。
その条件とは、建物内にある研究資料(狼の研究に関するもの、書籍やはく製など)を5年間非公開でその後は研究者のみに公開、保存。また、敷地内の地形や樹木にはできる限り変更を加えず、入園有料の公園とすること。そして、将来においてこれらの条件は絶対であることも記載しています。
今回、この遺贈の放棄に反対した議員の理由は、遺言執行者が遺言の後に記された故人の手紙の内容から「条件緩和ができる」という解釈をしたそうです。その解釈をもって区に提案がなされたことを受けて、その提案を前提に遺贈を受けるべきだ!とのことです。
遺言は裁判所で検認されており、遺言書であることは確かです。解釈は、その内容に矛盾や抜け漏れがあるときなどに相続人が争ったときに裁判所に求めることがあるそうです。しかし、今回は区の遺贈の条件をしっかりと提示しており、そこに内容の矛盾はありません。
遺言を守ることができない以上、放棄せざるを得ません。
また、今回、区は遺贈を放棄しましたが、この後は相続する方々に委ねられています。条件が広く福祉の向上であったり、公園としての活用であれば、区でも喜んで受け入れられることと思いますが、そこは願うのみです。
※写真はイメージです。