保育園
フローレンスさんに聞く!「小規模保育」活性化のコツ
先日、病児保育の認定NPO法人フローレンスさんにお伺いしてきました。フローレンスさんってなんじゃらほい?という方のために。
(子育て業界で知らない人はいない。)
【認定NPO法人フローレンス】http://www.florence.or.jp
今放映中のドラマ「37.5℃の涙(TBS 毎週木曜日夜9時〜)」のモデルになっている
訪問型『病児保育』の先駆者です。
病児保育とは、子どもが病気で保育園に登園できないとき親御さんに代わって保育をしてくれるサービスのことです。
小児科の病院の中に付属していることもありますが、定員が少ない、予約を前日にしなければいけないなど、当日の朝や日中の病気には対応できない点がワーキングマザーにとって悩ましい現状があります。
(ドラマのタイトル、37.5度というのは、保育園から「お子さんがお熱出ててるのでお迎えお願いします〜。」と連絡くるときのお熱が37.5度からなんです。自分も何度もいただいてるお電話です。)
【目黒区で病児保育を行っている病院】
●あおば医院(中目黒駅近く) http://www.e-doctors-net.com/meguro/aoba/
●めぐろ鈴木内科・小児科病児保育室リトルベアーhttp://www.kumasan-cl.com/byoujihoiku.html
さて、今回訪問した目的は、病児保育事業ではなく、小規模保育について教えていただきました。
フローレンスさんは病児保育事業に加えて、小規模認可保育所(おうち保育園)を運営しています。
さらに代表理事の駒崎弘樹さんはNPO法人全国小規模保育協議会の代表理事も務めていらっしゃいます。
【小規模保育とは】参考までに過去の記事です。>>
目黒区は来年度に3つの小規模保育事業者を募集する拡大路線をとっていることもあり、小規模保育事業者を募集する上で、より多くの事業者さんから提案をしていただくためのコツをお伺いしてきました。
結論から言うと、コツはいろいろあるけれども、区の加算(=ここでは国の公定価格に加えて区が独自の補助金を上乗せすること。)が必須とのことです。国の公定価格だけでは、経営していけない。ましてや、東京での保育事業は家賃が高いため、区の上乗せ補助がないと運営が非常に厳しい状況だそうです。赤字になることがわかっている事業に手は出しませんよね。。。
ちなみに、消滅可能性自治体に指定されて以来、子育てに力を入れている「豊島区」は区の加算として、建物賃貸料の85%(上限68万円)や欠員が発生した際、欠員児童数に対しても基本単価の1/2を助成するなどの上乗せ補助を決めました。
多くの事業者が豊島区内での小規模認可保育所の運営に手を挙げたそうです。
悪質な事業者が全くいないとは言いませんが、保育事業者のほとんどは子どもに良い保育をと思っています。
しかし、赤字では運営できません。収入が決まっている以上、コストを削減せざるを得ませんが、コスト削減は保育者の低賃金や、保育環境の悪化につながる恐れがあります。さらに、赤字が続けば撤退もあり得るでしょう。
よりよい保育はもちろんのこと、そもそも保育事業者に応募してもらうためにはもっと予算が必要です。分かっていたことですが、改めて痛感しました。
9月には区の決算があります。どこにいくらかけているのかつぶさに見て、より子育てにかけられる予算を発掘したいと思います。
また、フローレンスさんは子育て中の社員も多く、経営企画をしている友人から、働き易い!と絶賛の声でした。
そのマネジメントについても興味があり、その一端にも触れてきました。それはまた別の機会にブログに書きたいと思います。
フローレンスさんのオフィスの壁を見ただけでもその一端が分かりますね。